サステナビリティ・リンク・ボンド とは

サステナビリティ・リンク・ボンドは、「持続可能性(への取り組み)に連動する債券」を直訳したもので、企業や地方公共団体が設定したサステナビリティに関する目標の達成度合いによって変動する可能性のある債券のことを指します。
具体的には、設定したサステナビリティ、またはESG(環境、社会、ガバナンス)目標の達成状況によって、例えば達成した場合は金利を引き下げる、達成しない場合は金利を引き上げるなど、債券の条件が変動します。 このような債券を発行することで、企業はサステナビリティに関する目標を立て、それを実現するための取り組みを進めることと引き換えに、比較的安い金利など、企業にとって好条件で債券を発行できます。
また、サステナビリティ・リンク・ボンドは、サステナブルファイナンスの中にあるサステナブル債券 (ESG債) の種類の一つであり、環境問題や社会問題の解決に取り組む企業などに、金融機関が資金を融資・投資でサポートする「サステナブルファイナンス」が活発化しています。

サステナビリティ・リンク・ボンドの特徴

調達した資金の用途が一般的なものであってもよく、発行者のサステナビリティに関する全体的な取り組みや戦略に連動していることが大きな特徴です。 発行者は重要業績評価指標(KPI)とサステナビリティ・パフォーマンス・ターゲット(SPT)を明確に設定し、外部の検証やレポーティングを行う必要があります。
一方、発行者が目標を達成できなかった場合、金利の上昇や償還価格が上乗せされたりするといったペナルティが発生します。 これによって、発行者はサステナビリティの向上に向けて努力するインセンティブを得ることができます。

サステナビリティ・リンク・ボンドの発行の原則

発行には原則があり、以下の5つの要素を満たさなければなりません。

  • 1)重要業績評価指標(KPI)の選定
  • 2)サステナビリティ・パフォーマンス・ターゲット (SPTs)の設定
  • 3)債券の特徴
  • 4)レポーティング
  • 5)検証

サステナビリティ・リンク・ボンドのメリット

企業のサステナビリティへの取り組みが市場から評価される

取組みが市場から評価されることで、持続可能性に対する企業の意識向上や投資家の持続可能性への関心を上げることにつながります。

企業の自主性が尊重される

企業が自ら設定したサステナビリティ指標に基づき、市場から資金調達を行うことができます。
これによって企業の自主性が尊重されます。

ESG投資が可能

投資家はサステナビリティ・リンク・ボンドを購入することでESG投資に参加できます。
これによって、債券の利子と環境社会面での貢献という2つのメリットを受けることができます。

投資利益と環境社会面での貢献の両立

サステナビリティ・リンク・ボンドを購入することで、投資利益と環境社会面での貢献の両立が可能となります。

発行体にESGに基づいた企業活動をさせることができる

サステナビリティ・リンク・ボンドの発行体にESGに基づいた企業活動をさせることができ、さらに社会全体でのSDGs達成に寄与できます。

サステナビリティ・リンク・ボンドのデメリット

評価が難しい

社会的、環境的影響を具体的に測定するのは困難なため、結果、投資の価値を正確に評価することが難しくなる場合があります。

発行コストがかかる

サステナビリティ・リンク・ボンドの発行には一定のコストがかかるため、小規模な企業にとっては発行が難しい場合もあります。

サステナビリティ・リンク・ボンドの発行スキーム

企業が設定したサステナビリティ、またはESG(環境、社会、ガバナンス)目標の達成状況によって、債券の条件が変動します。
具体的には以下のステップが含まれます。

  • 1重要業績評価指標(KPI)の選定

    発行体は自社のビジネスに直結し、重要で戦略的な意義を持つKPIを選定する。

  • 2サステナビリティ・パフォーマンス・ターゲット (SPTs)の設定

    発行体は真摯かつ誠実にSPTsを設定し、SPTsの達成に重大な影響を及ぼし得る戦略的な情報を開示する。

  • 3債券の特徴

    サステナビリティ・リンク・ボンドはトリガーとなる事象の発生により、債券の財務的・構造的特性に対して何らかの影響をもたらす。

  • 4レポーティング

    発行体は以下の項目を含む最新の情報を開示し、投資家が参照し易い場所へ掲載(HPなどのWeb上を含む)すべきである。

    • 選定したKPIのパフォーマンスに関する最新情報(関連するベースラインを含む)
    • SPTsの達成状況、債券の財務的・構造的特性に及ぼす影響、およびその影響が発生するタイミングを概説した検証保証報告書(a verification assurance report)
    • 投資家がSPTsの野心度を測る(monitor)ために有用な情報
  • 5検証

    発行体は、サステナビリティ・リンク・ボンドの期間内において、各KPIのSPTsに対する達成状況について、独立した外部機関による検証を少なくとも年1回以上受けるべきである。

ソコテックにおけるサステナビリティ・リンク・ボンド評価

SOCOTEC Certification Japan サステナビリティ・リンク・ボンド 外部レビュー

世界全体で設備投資や技術開発にあわせて巨額の投資が必要とされており、企業の取り組みを支える投資家の存在が不可欠です。
一方で、グリーンウォッシュの懸念のある債権が市場に出回ることを防止することが求められており、透明性と公平性ある評価を受けた債券が普及し持続可能性および気候変動への適応の後押しとなる資金調達支援が望まれています。
弊社ではサステナブルファイナンス事業における品質方針に則り、質の高いサービスを通じて、持続可能な社会の実現に向けて貢献いたします。

サービス内容
  • 1)セカンドパーティ・オピニオン
    以下の原則・ガイドライン等の基準類に対する適合性に関してSOCOTEC Certification Japan サステナブルファイナンス評価手順に従い、セカンドパーティ・オピニオンを提供します。
    • グリーンボンド及びサステナビリティ・リンク・ボンドガイドライン(環境省)
    • クライメート・トランジション・ファイナンスに関する基本指針(金融庁・経済産業省・環境省)

    このセカンドパーティ・オピニオンは、以下の段階で実施します。

    • ① 発行前レビュー:
      5つの期待される事項との適合性や選定されたKPIの妥当性・頑健性・信頼性、設定されたSPTsの根拠と野心度、使用されるベンチマークおよびベースラインの妥当性および信頼性、SPTsを達成するための戦略に対する信頼性についてレビュー
    • ② 発行後レビュー(重大な変更があった場合):
      対象範囲、KPI値の測定方法、またはSPTsの設定等に重大な変更があった場合、発行体はこれらの変更内容について変更内容の妥当性および信頼性についてレビュー
  • 2)検証
    SOCOTEC Certification Japan サステナブルファイナンス評価手順に従い、ボンドの発行体のサステナビリティ・リンク・ボンドの期間内における各KPIのSPTsに対するパフォーマンスレベルについて、年1回の検証を提供します。
参考:環境省「グリーンファイナンスポータル」https://greenfinanceportal.env.go.jp/

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